ストーリー

盲目の琵琶法師に導かれ。宮崎県諸塚村で坂本龍一三回忌の植樹を行いました。

3月28日はmore trees創立者 坂本龍一の三回忌でした。

NHK BSでは3夜連続の特番が組まれ、東京都現代美術館(ゲンビ)で開催されていた「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」展はゲンビでの企画展動員数歴代1位となる34万人超の来場者を記録したとのこと。more treesの活動を応援してくださっているみなさまのなかには、番組を観た、美術館に足を運んだ、という方も多くいらっしゃると思います。

私たちmore treesは、スタッフ総出で宮崎県諸塚村を訪れていました。

いまから500年以上前の室町時代、ひとりの盲目の琵琶法師(座頭)が諸塚の村境の峠で盗賊に襲われ命を落としました。琵琶法師の命日は、奇しくも坂本とおなじ3月28日。村人たちは供養のために「吉野宮」を建立して座頭神として祀ると、座頭神は村の守護神となり目の神様として篤く信仰されるようになりました。以来、毎年3月28日に座頭神祭(ざとうがみまつり)、通称「座頭さん」が行われています。

歩く前の赤ん坊からお年寄りまで多くの参詣者で賑わう境内。舞台では神楽の舞が奉納され、琵琶の音が響き渡ります。美しさと哀切をあわせもった琵琶の音色は、私たちを琵琶法師の面影と出会わせてくれるようでした。その面影が、村人たちを結びつけ、地域の魂となり、500年を経てもなお色褪せずに語り継がれていることの尊さを感じずにはいられません。

その後、境内裏手の斜面を登り、植樹を行いました。かつて坂本も諸塚村を訪れ、地域の方々と親交を結んだことから、「座頭さんとあわせて、坂本教授の追悼の機会にしたい。座頭さんが500年続いたんだから、さらに500年先にも残る森になるように、吉野宮千年の杜に教授追悼の植樹を。」という地元のみなさんからのありがたい発案でした。

植えられたのは、ヤマザクラ。地域の方が、前日に山を歩き回って探してきてくださったものです。琵琶法師と坂本龍一というふたりの演奏家をおもい植えられた苗木は、これから森のなかで美しい時の音色を奏でてくれそうです。

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