林野庁主催シンポジウム「森林吸収系 J-クレジットの非炭素プレミアム価値とその活用」に登壇しました
2月19日(水)、林野庁主催のシンポジウム「森林吸収系 J-クレジットの非炭素プレミアム価値とその活用」が東京丸の内のJPタワーで開かれスタッフの岸卓弥が登壇しました。今回のシンポジウムは「森林吸収系J-クレジット」の持つ「非炭素プレミアム価値」の訴求を目的として開催され、会場に91名、オンラインでは414名が参加。more treesのカーボン・オフセットサービスの事例紹介やパネルディスカッション、ブース出展を通じて、「森林吸収系J-クレジット」のまだまだ知られざる価値や意義をお話しました。
■非炭素プレミアム価値って?
シンポジウムのテーマとなった「非炭素プレミアム価値」は聞きなれない言葉かもしれません。
森林吸収系J-クレジットは、森林をCO2吸収源と捉え、植林や適切な森林整備によって増大したCO2吸収量を「クレジット」として価値化したものです。企業活動等で削減しきれず排出されたCO2排出量を、森林のCO2吸収量でオフセット(相殺)することで「森林吸収系J-クレジットの活用=CO2吸収による脱炭素社会実現への貢献」にもつながります。しかし、実際はそれだけではありません。
森林吸収系J-クレジットを活用することで植林や適切な森林整備が進めば、土砂災害防止、水源涵養、生物多様性保全などの「森林の多面的機能の発揮」や、森林を有する「地域経済の活性化」に貢献できる可能性があります。こうした、CO2吸収による脱炭素社会実現への貢献以外の価値を「非炭素プレミアム価値」と呼び、省エネルギー設備の導入などによるCO2削減量を価値化した排出削減系J-クレジットにはない、森林吸収系J-クレジットならではの価値と考えることができます。ただ、まだまだその認知度は低い状況です。
▲林野庁資料より
■more treesのオフセット・サービス
more treesは、森林吸収系J-クレジットのプロバイダーとしてこれまで多くの企業と地域をマッチングしてきました。
▲2009年から2024年までにmore treesのカーボン・オフセットサービスを活用してオフセットされたCO2量
グラフの通り、近年オフセット量は急増しています。増加の背景には、昨今の気候変動に対する危機感から脱炭素化社会に向けたアクションとしてカーボン・オフセットへの注目が高まっていることが挙げられます。ただそれだけではなく、地域を選んでクレジットを調達できることから「地域への貢献」を動機にされる企業様も多くいらっしゃいます。また、クレジットの対価が森林保全活動に還元されるため、森の多面的機能の回復など、気候変動対策にとどまらない持続的な森づくりへの貢献に意義を感じてくださっている企業様も増えています。
一般的に森林吸収系のクレジットは、排出削減系のクレジットと比べると価格が割高ですが、今回の講演を通じて森林吸収系ならではの価値に対する理解が広がり、各地で森づくりが進む一助になればと思います。
more treesは、CO2排出量を森林のCO2吸収量で相殺する「森林由来のカーボン・オフセットクレジット」を活用したサービスを提供しています。詳しくは下記をご覧ください。
more trees のカーボン・オフセットについて