250年守り続けた森を次世代へ。熊本県小国町で4,300本の広葉樹植林を行いました
熊本県の最北端、阿蘇山の外輪に位置する小国町(おぐにまち)。先月から出回りはじめた新千円札の顔「北里柴三郎」の生家があり、予防医学や感染症医学において前人未踏の業績を数多く残した“近代日本医学の父”の人生の出発点としても知られるこの町は、江戸時代から250年続く林業の地でもあります。
2023年11月6日~2024年3月29日にかけて、more treesは小国町・小国町森林組合と協働で植林を行いました。対象地は、収穫期を迎えて2022年に伐採されたスギの伐採跡地1.68haです。
▲施業前の植林地の様子
施業にあたり、元九州大学農学部准教授・玉泉幸一郎氏をお招きして、土地に適した樹種や植栽エリアの選定についてご指導いただきました。専門家のアドバイスを受けて実際に植えたのは、コナラ、ヤマザクラ、クヌギ、ネムノキ、ヤマボウシの計6種の広葉樹約4,300本。シカ等の野生動物の侵入によって苗木が枯れないように、植林地全体に防護ネットも設置しました。
また、苗木については遺伝子保全の観点から、種子の産地を確認し、植林地の近郊で採取された種から育てた苗木を選んでいます。
▲ピンクのテープがついているのが植えられた苗木
▲急斜面を歩きながら防護ネットを設置
▲季節の移ろいとともに、植林地の景色も変わっていきます
苗木が生長し森になるには長い長い年月がかかりますが、「木の時間」「森の時間」に寄り添いながら、未来へとつながる森づくりを進めてまいります。
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