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高知県梼原町の植林地で生育調査を実施しました

11月14日、more treesが「多様性のある森づくり」を進める高知県梼原町にて、生育調査を実施しました。
対象地は、仲洞地区にて2023年に植林を行った1.06ha、および芹川地区にて2022~2023年にかけて植林を行った2.1haの植林地で、梼原町の名前の由来とも言われているイスノキ(別名「梼(ユス)の木」)をはじめ、ケヤキ、ホオノキ、トチノキ、ヤマザクラ、カエデ類など、地域の植生に合わせた広葉樹を植えています。
今回の調査は梼原町役場、ゆすはら地域おこし協力隊、および梼原町を拠点に造林・育林事業を行う有限責任事業組合KIRecubと協働で実施し、植林木の樹高測定や生育状況を確認しました。

仲洞地区では、各樹種とも苗木の状態は良好で、特にヤマザクラは平均樹高が2mを超えるなど順調に生育していました。野生動物による獣害がほとんど見られなかったことから、苗木ごとに設置しているツリーシェルターが一定の効果をあげていると考えられます。一方で、ツリーシェルターのネットに成長を阻害されている個体もあり、獣害対策については引き続き最善策の検討が必要と言えます。
また、植林木のほかに30種ほどの樹種が確認できたことから、植林地周辺から種が供給されることなどで天然更新が進んでいることが分かりました。

芹川地区においては、下草に覆われて生育が阻害されている個体が多くみられましたが、概ね順調に生育していました。獣害対策として施業地全体をネットで囲っていますが、カエデ類やケヤキ、トチノキなどはノウサギによるものとみられる獣害が確認され、ネットの内側にノウサギが入り込んでいることが分かりました。イスノキは特に良好な生育状況で、獣害も見られず、植林後2年目で樹高が約150㎝に達した個体もありました。
本地区においても、植林木の種類とは別に20種ほどの樹種の天然更新を確認することができました。

今回の生育調査の結果を踏まえつつ、今後の施業にも反映させ、引き続き地域の方々と協力しながら森づくりを進めてまいります。

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