インドネシア東カリマンタン州のプロジェクト対象地を視察しました
10月2〜5日にかけて、more treesが「オランウータンの森 再生プロジェクト」に取り組むインドネシア東カリマンタン州を訪問し、プロジェクト地の視察を行いました。新型コロナウイルスの影響で2021年より現地への渡航ができず、今回は約3年半ぶりの訪問となりました。
本プロジェクトでは、現地でオランウータンの保護活動を行うBOS財団と協力し、森林火災跡地の再生と森林火災に備えるインフラ整備に取り組んでいます。
今回の訪問では、植林地や今期メンテナンス整備を予定している貯水池を含めこれまでに整備したインフラを視察しました。植林木が順調に育っているエリアがある一方で、枯死してしまい植え替えを実施した箇所もあるなど、現地スタッフの報告を受けながら現場の確認を行い、今後の計画について議論しました。
またコロナ禍において、BOS財団の敷地内にて石炭を違法採掘される被害が発生し、その現場も視察しました。対象となったエリアでは地肌が露出し、早急な植生回復が必要と判断されたことから、視察には公益社団法人 国際緑化推進センターの仲摩栄一郎氏にもご同行いただき、植生回復の方法や施業計画についてご指導やアドバイスをいただきました。今後も仲摩氏のご協力をいただきながら、BOS財団とともにmore treesも石炭採掘跡地の植林に取り組んでいく予定です。
今回の訪問では、インドネシアにおける気候変動の実態も目の当たりにしました。本来であればこの時期は雨季の始まりにあたる季節であったものの、今シーズンにおいては全く雨が降らず、逆に雨が降らないはずの乾季に雨が降るなど、現場からは植林地の施業にも影響が出ているとの声が上がっています。
コロナ禍で渡航がかなわない中、これまでもオンラインでさまざまな議論を交わしてきましたが、今回の訪問は改めて現地メンバーと顔を合わせて議論する貴重な機会となりました。変化を重ねる現地の気候や土地の実態などに柔軟に対応しながら、今後も財団のスタッフをはじめ現地メンバーと協力してプロジェクトを進めてまいります。