ストーリー

北海道足寄町・美幌町の植林地で生育調査を実施しました

2023年8月28〜31日、more treesが「多様性のある森づくり」を進める北海道足寄町・美幌町にて、生育調査を実施しました。
対象地は足寄町の里見が丘地区と、美幌町の登栄地区および日並地区の植林地で、地域の植生に合わせ、ミズナラ、イヌエンジュ、シラカンバ、ヤチダモ、ヤマハンノキなどの広葉樹の植林を進めているエリアです。
今回の調査には北海道大学の吉田俊也教授をお招きし、樹高測定や枯死率の調査を通じて植林木の生育状況を評価していただきました。

足寄町の里見が丘地区では、各樹種とも比較的良好な生育状態が確認できました。ミズナラは個体により樹高差はあるものの、枯死率は1割以下にとどまっており、非常に順調に生長しています。イヌエンジュは一部の木で一番太い幹(主幹)が折れてしまっているものが見られましたが、生育の良い個体は植栽後半年で150cmの高さまで生長していました。

美幌町の登栄地区では、シラカンバは良好な生育状態が確認できた一方で、ヤチダモやミズナラはノウサギ等の食害により生育を阻害されたり、深刻な場合は枯死してしまっている個体も見受けられました。

日並地区では、エリアや樹種により生育状態に差が見られました。非常に良好な状態が確認できたヤマハンノキに比べ、シラカンバは乾燥が原因で枝先が枯れてしまっている状態(先枯れ)が目立ち、またミズナラに関しては食害等により枯死率が高い結果となりました。
エリアによっては、葉に白いカビが発生し、光合成ができなくなる「うどんこ病」の蔓延によって生育が阻害されていたり、植栽時からあまり樹高が変わらない個体も目立ちました。

動物による食害や乾燥害、病害など生育の妨げとなるさまざまな要因が見つかりましたが、いまが踏ん張り時だと必死に抵抗している個体も多く見受けられました。今後、そうした個体がしっかりと土地に根付き、元気に生長していくことを期待しています。

今回の生育調査の結果を踏まえ、今後の植林・育林活動に反映させるとともに、引き続き専門家や地域の方々と協力しながら森づくりを進めてまいります。

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