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木糸ハンカチ・トートバッグ誕生秘話 〜Z世代と取り組む森林保全のかたち〜

more treesは2018年より「国際協力と社会貢献」の講義などを通じて、東京学芸大学附属国際中等教育学校の皆さんとの交流を深めてきました。
中でも同校のソーシャルアクションチーム(Social Action Team. 以下SAT)の皆さんには、同年よりmore treesの木育イベント「木とあそぼう 森をかんがえよう with more trees」にボランティアとして参加していただくなど、様々な場面でともに活動を行っています。

2020年には、more trees事務局長の水谷がSATの皆さんに向けてセミナーや講演をさせていただいたことがきっかけとなり、Z世代と呼ばれる若者たちによる森林保全の取り組みが始まりました。その名も、「木糸(もくいと)プロジェクト」。

同年6月、日本の森林の現状や課題を学んだことで、SATの皆さんによる環境チームが立ち上がり、国産材の活用法を考えるところからスタートした本プロジェクト。企画から資金調達、PRや販売に至るまで、着実に活動を進めてこられました。more treesはSATの皆さんのメンターとして、助言やサポートをしながら伴走してきました。

どうして「木糸」だったのか? SATの皆さんの想いとは?
本プロジェクトについてご紹介します!

 
■木を使うことで、日本の森を守る

日本には、国土の約7割を占める豊かな森林がありますが、その自給率は3〜4割程度にとどまっています。また、間伐などの適切な手入れがなされないことで、地表に光が届かなくなって下草が生えず、表土の流出を招き土砂崩れの一因になる可能性があり、全国各地で大きな問題となっています。
間伐材をはじめとする国産材を利用することで、日本の森林やその機能を有効に活用することができると考えたSATの皆さんは、木から作る糸、「木糸」を使った製品の開発を目指して取り組みを開始しました。
 

■「ポケットに森を」環境問題をジブンゴト化する

「木糸」は、間伐材を利用した和紙から生まれた糸で、もちろん様々な布製品を作ることができます。
SATの皆さんは、日常生活の中に「木糸」を使う機会を生み出すことで、多くの人に森林保全への興味や関心を持つきっかけにしてもらいたい、環境問題をジブンゴト化してほしいと、「ポケットに森を」というテーマのもと「木糸ハンカチ」を作ることにしました。コロナ禍で手洗いの機会が増え、ハンカチのニーズが高まっているという現状にも着目しました。

SATの皆さんと同じ若い世代にも広く関心を持って欲しいという思いから、デザインコンテストを開催し、全国の中高生から「木糸ハンカチ」のデザインを募集。「ポケットに森を」というテーマにふさわしい数多くの作品が寄せられ、最終的に4つのデザインが決定しました。
 

■クラウドファンディングに挑戦!「木糸ハンカチ」の完成

2021年2月、プロジェクトに必要な資金を調達するため、SATの皆さんたちによるクラウドファンディングが立ち上げられました。「全国の中高生と木の糸でできたハンカチを作って森林を守りたい ポケットに森を!〜木糸ハンカチプロジェクト〜」と題したクラウドファンディングは、目標金額467,000円を掲げ、その達成に向けて様々なPR企画も行われました。
more treesの水谷も、本クラウドファンディングを推薦するレコメンダーとして支援させていただき、5月には見事に目標金額を達成。ついに木糸ハンカチの制作へと歩みを進めることになりました。

≫「全国の中高生と木の糸でできたハンカチを作って森林を守りたい ポケットに森を!〜木糸ハンカチプロジェクト〜」クラウドファンディングはこちら

細部に至るまで様々な試行錯誤を繰り返し、8月、いよいよ4つのデザインの木糸ハンカチが完成! 9月には同校の学園祭で100枚以上が販売されました。購入者に森林の現状や木糸についてより詳しく知ってもらおうと、ウェブサイトにリンクするQRコードつきのカードも合わせて配布されました。
 

■「WOOD CHANGE PROJECT」に参加

2021年6月、SATの皆さんは、国産材の活用を啓発し、森林保全や林業の活性化を促進する「WOOD CHANGE PROJECT」に参加し、Z世代の視点でさらに森林保全活動を深めていくことになりました。木糸を使った新たなアイテムとして、SATの皆さんがデザインした「木糸トートバッグ」の商品化が決定し、「WOOD CHANGE PROJECT」に取り組む楽天株式会社が運営するフリマアプリ「ラクマ」にて販売されました。

≫「WOOD CHANGE」公式ショップはこちら
≫「WOOD CHANGE」について詳しくはこちら

 
■世界のニューノーマルを目指して 〜未来を担うZ世代からのメッセージ〜
これからの未来を担うZ世代たちが、木糸ハンカチを身に着けることで、森林保全にすこしでも注意を向けるようになっていってほしい。
そしていつか、木糸の素材で出来たものを身に着けることが世界中のニューノーマルになっていってほしい。
私たちが紡ぐ糸で繋がり合い、みんなが無意識にも環境を守る一歩となることを願っている。

「木糸プロジェクト」に取り組んできた、SATの皆さんの言葉です。若者たちの決意と行動力に頭が下がります。
しかし、これはもちろん彼ら彼女らだけの問題ではありません。Z世代に未来を託す私たち大人の責任でもあり、これまで以上に環境問題について真剣に考え、できることを行動に移し、世界のニューノーマルを作り上げていかねばなりません。


「木糸ハンカチ」「木糸トートバッグ」は、東京都港区のアークヒルズで開催中の「ARK HILLS CHRISTMAS 2021」内、『ヒルズマルシェ』にて、12月18日(土)限定で販売されます。
中高生のアイディアから始まった森林保全につながるプロジェクト。身近なアイテムとして、みなさんもぜひ木を生活に取り入れてみませんか?

≫「ARK HILLS CHRISTMAS 2021」について詳しくはこちら

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