インドネシアツアーを開催しました
2月7日~13日、more treesとお繋がりいただいている法人・個人の方々を対象に、「オランウータンの森 再生プロジェクト」の対象地であるインドネシア 東カリマンタン州の「more treesの森」を訪ねるツアーを開催しました。
今回のツアーでは、サンボジャ地区にあるプロジェクト対象地で、在来種や将来オランウータンらの餌となる果樹などの植林体験を行いました。
苗木のすぐ隣には、樹種名とともに参加者の一人ひとりの名前が書かれたプレートが立てられ、苗木がしっかり根付いてくれること願うとともに、大きく成長した姿を想像し、みなさん数年後の再訪を待ちきれない様子でした。
敷地内に建てられたオランウータンの保護施設では、熱帯雨林の開発や森林火災などによって棲み処を追われたオランウータンたちが森に還るためのリハビリを行う様子を見学しました。また、同じく敷地内にあるマレーグマの保護施設にも立ち寄りました。
彼らはこちらの様子を気にしつつ、とても愛らしい姿を見せてくれましたが、様々な理由で二度と森に還ることができないオランウータンやマレーグマもいます。熱帯雨林の過剰な開発を止め、森林の再生を図ることは、傷ついた動物たちを減らし、生物多様性を保全することにもつながっているのです。
また、プロジェクト対象地から少し離れたブラックリバーにて、クルーズ体験も行いました。熱帯特有のマングローブの木々の根が川面からのぞく独特の景観を楽しんだり、樹上に生息するテングザルや大トカゲなどの野生動物を見たりと、日本では出合うことのできない景色を堪能することができました。
現地の林業公社によって保護され、豊かな熱帯雨林が広がるブキットバンキライ森林公園も訪れました。樹齢数百年にもなる木々の間を進んでいくと、手のひらほどもあるフタバガキ科の種子や、シロアリの巨大アリ塚など、さまざまな植物や昆虫たちが息づいている姿を目の当たりにしました。
さまざまな理由で森が消失した土地でも、下草が生えてきて緑に覆われると植生が回復したように見えることがあります。しかし、自然の回復力だけで元のような大木が生い茂る森林に戻るには、何百年もの年月がかかります。
前日に立ち寄ったサンボジャ地区の植林地では、樹高が低く幹も細い木がまばらに点在するのみでしたが、ブキットバンキライ森林公園内のキャノピーブリッジと呼ばれる地上30~40mの高さの吊り橋から見た熱帯雨林には大木が生い茂っており、その違いを実感することができました。
今回の現地ツアーにご参加いただき、インドネシアの熱帯雨林をめぐる現状を体感していただいたことで、森の魅力や課題など、さまざまな角度から新たな気付きを得ていただけていれば幸いです。
オランウータンをはじめとする貴重な生物たちが安心して暮らせる森を取り戻すためにも、私たちはBOS財団や現地の方々と協力し、引き続きプロジェクトに取り組んでまいります。
※「オランウータンの森 再生プロジェクト」
2016年に活動を開始した本プロジェクトでは、オランウータンの保護活動に取り組むBOS財団とともに、インドネシア カリマンタン島(別名ボルネオ島)東カリマンタン州 サンボジャ地区に財団が所有する敷地の火災跡地への植林や、延焼防止対策として防火帯や貯水池の設置を行っています。
more treesではご要望に応じた様々なオリジナルツアーのご提案が可能です。ぜひお気軽にお問合せください。
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