ストーリー

“智頭の林業景観” 重要文化的景観選定記念シンポジウムに登壇しました

「more treesの森」のある鳥取県智頭町の林業景観が、国の重要文化的景観に選定されたことを記念したシンポジウム『智頭の林業景観を次世代へ』が、6月30日に同町で開催されました。
本シンポジウムの基調講演にmore trees事務局長の水谷が登壇し、またmore trees代表 坂本龍一からのビデオメッセージも放映されました。
 

「文化的景観」とは

(文化財保護法第二条第1項第五号より)地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で、
わが国民の生活又は生業の理解のために欠くことのできないもの

この概念の根底には、その土地の風土や暮らし、生業によって生み出されてきた「地域らしさ」を未来につないでいこう、という考え方があります。

 
こうした観点も踏まえ、基調講演では、more treesがこれまで智頭町とともに取り組んできた森林保全の活動や木材の活用法、ツアーなどの事例とともに、林業景観の継承も含めたこれからの地域づくりの取り組み方の一つとして、移住ありきではなく、さまざまな方法で地域と関わり合いを持つ、いわゆる「関係人口」という考え方についてもご紹介しました。

「関係人口」についてはこちらでもご紹介しています。
≫more treesブログ『「関係人口」という概念』

 

文化的景観を生み出し、未来へつないでいくには、もちろん地域の人々の力が欠かせません。しかし、いわゆる “よそもの” と呼ばれる人々にも、きっとさまざまな形でそのお手伝いができるはずです。
「都市と森をつなぐ」というキーワードに基づいたmore treesの取り組みも、実はこうした “よそもの” を「関係人口」として迎え入れる、その一翼を担ってきたと言えるかもしれません。

 

 
林業景観が重要文化的景観に選ばれたのは、智頭町が全国初。長年にわたって地域の方々が営んできた林業の歴史を通じて形づくられた景観が評価されました。
今後はこの歴史を引き継ぎながら、「智頭らしさ」をより深めていくことで、新たな地域活性化の足掛かりにしていくことが求められています。
都市や他地域の人々による町への関わり方が広がっていくこと、「関係人口」を増やしていくことが、これからの時代に合った新しい価値となり得るかもしれません。

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