【コラム】シカ革にも中国爆買いの影響??
水谷です。
日本ではこのところシカやイノシシが増えすぎ、山林や畑を食い荒らす「害獣」と見なされています。そのことから、たとえばシカについては全国で年間60万頭近くが捕獲されています。
これまで捕獲されたお肉はあまり利用されずに多くが廃棄されていました。しかし近年ではジビエが浸透してきた影響で、各地で少しずつ肉の流通と消費は進んでいます。ですがその過程で生じる皮(革)は依然としてほとんど利用されていません。
そこでmore treesでは、2014年から「more trees leather」として北海道で捕獲されたエゾシカの皮(革)を有効利用する取り組みを進めています。
そうした中、「最近、国産のシカ革が手に入らない」という情報が入ってきました。
懇意にしている革問屋さんやレザー作家さん、シカ肉を扱う業者さんに聞いても同じような回答が。
どうやら、中国が北海道のシカ革を原皮の状態で買い占めているようなんです。
ですが中国にはキョンという小型のシカが生息していて、そのシカ革は日本にも輸入されているくらいです。(むしろ日本で流通しているシカ革は、ほとんどがこうした輸入モノ)。
もし中国で流通しているものが自国の業者によって買い占められてしまうということであれば、その影響で日本への輸出がままならなくなるのはわかります。でも今回はそうではなく中国資本による北海道のシカ革の買い占め。
どうも腑に落ちません。
いろいろ聞き取りをしているなかで浮上してきたのが、「コラーゲン目当て」という説。
レザー(革)目当てでなくコラーゲンということであれば、ある程度理解できます。たとえ銃痕やナイフ傷でレザーとしての価値が下がったとしても、成分であるコラーゲンは採れますからね。
けど、こんなところにも中国の爆買いの影響が!?
この筋に詳しい方、情報求む!!!
水谷伸吉