ストーリー

【コラム】フィリピンの森林事情と植林プロジェクト

more treesは日本国内での活動のイメージが強いかもしれないですが、海外で植林活動もしているんです。

日本国内では、手入れが不足している人工林の問題が大きいですが、グローバルにみると森林減少は急速なスピードで進んでいるのも事実。

ということで、2009年からフィリピンで植林活動に取り組んでいます。

フィリピンは1900年代には国土の70%を森林が占めていたのですが、2005年にはわずか24%にまで減少している国。

その要因は様々ですが、商業伐採や、人口増加による農地転換による影響が大きいのです。

(最近の速報値では、フィリピンはついに人口1億人を突破したらしい!出生率を考えると、日本の人口を上回るのは時間の問題??)

ちなみにフィリピンにおいて1960-70年代の最大の木材輸出先は日本でした。決して対岸の火事ではありません。

さて、more treesが植林に取り組むのは、首都マニラから400km北東に位置するキリノ州という場所。

ここは、森林が減少してしまったフィリピンにおいて、森林が現存する数少ない地域であり、フィリピン最大の河川、カガヤン川の源流域でもあります。

そんな地域を4年ぶりに訪問しました。

植林は、現地NGOや地元住民と共に進めています。地元住民と共に、植林地へ。

ちなみに、農民が参加を表明した土地に植林しているため、プロジェクトサイトはモザイク状に点在しています。そのうちの何箇所かを訪問しました。

畑を横切り、

とうもろこし畑を抜けて

川を越えて

暑さと湿度の中、1時間半くらい歩いて最初の目的地に辿り着きました。(とにかく汗が止まらない!)

前回訪問後に植えられた木。

3mほどに生長していました!

地元の人たちと記念撮影

ここは生育がいい場所だ、ということで、別のサイトにも。

一方で、こちらは土地があまり肥沃ではなく、ご近所さんが放し飼いにしている牛に苗木が一部食べられてしまったとのことで、まだまだ背が低いまま。大きくても人の背丈ほど。中にはひざ下くらいの小さいものも。↓

エリアによって差はあるけど、とにかく軌道に乗っていることが確認できて一安心。

と同時に、現地で日頃オペレーションしている住民組織(PO=People Organization)と、それをサポートしているConservation Internationalさんや現地NGOらにも感謝。

植林というのは単に木を植えればいいというわけではなくて、それを取り巻く現地の社会環境や文化風習、制度や法律などが密接に絡んできます。

ボクらはそれらをクリアできたとは決して言いきれませんが、日々折り合いを付けるべく模索しています。何より、日頃日本にいては直接的に動けないので、そこは現地に心強いパートナーがいてからこそ。

やはり、森づくりは地元コミュニティと切っても切れない関係 です。

森林に対するモラルも大切ですが、地元が実利的に意義を感じてもらえることが、プロジェクトの持続可能性を握る大きなカギ。

これは日本でも同じだと思いますが、途上国に行くとそれがより鮮明になってきます。

地元コミュニティについては、また追って。。。

 

(続く)

 

※facebookのフォトアルバムに、現地写真をアップしています

https://www.facebook.com/media/set/?set=a.616095685088223.1073741827.184689221562207&type=1

水谷伸吉

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