ストーリー

【コラム】フェーズの変化:「間伐材」と「国産材」

『日本の国土の約7割が森林で、その森林の4割は人工林。

ところが、その人工林の多くは間伐が遅れている』

そうした背景から、国内では間伐を推進しつつ、海外では植林を、

というシンプルなメッセージで2007年から活動を続けています。

 

間伐の必要性は、それなりに一般にも浸透してきたと思っています。

(とはいえ、未だに間伐は木を伐るというネガティブな行為だと信じ、木を植えることに美学を求められてしまうケースも多々ありますが。。。)

間伐については、ここにきて

「間伐材=廃材と同様の捨てられて同然の木材」

という誤解をされているんだなぁ、と企業の方とやりとりして時々実感しています。

 

もちろん、間伐材には細くて曲がった材もありますが、必ずしもそうとは限りません。

 

たとえば、

●80年サイクルで伐採する森で、60年目に伐った木材 = 間伐材

●60年サイクルで伐採する森で、60年目に伐った木材 = 主伐材

 

つまり、育林サイクルが違うだけで、間伐材か主伐材に分かれます。

ところが、両者に材質の違いはありません。単に方針が違うだけ。

 

ですが、それでも間伐材にこだわられるケースもあります。

原木市場に並んだ時点で主伐材、間伐材という見分けはつかないんですが。。。

 

いずれにせよ大切なのは、持続可能な森林から適切に切り出された木材を、適切に使っていくこと。

 

なので、当初は「間伐材!」「間伐材!」 とひたすら連呼していたのですが、

今ではあまり間伐材という表現を積極的に使わないようにしています。

 

主伐材でも間伐材でも、持続可能な森林資源の利用を考えていくうえで

「国産材」という括りの表現を意識しています。

 

活動しながら、日々フェーズは変化しています。

我々も、その変化を敏感にキャッチしつつ、マイナーチェンジを繰り返さねば (^^;)

水谷伸吉

TOP