ストーリー

【コラム】more treesとしてできること

未曾有の大震災から10日余りが経ちました。被災地の方々には心よりお見舞い申し上げます。

震災後、国内外で様々な支援の輪が広がっています。

そうした中、

more treesとして、何ができるか。

森をベースとした団体に、どういう貢献ができるのか。

ずっと考えていました。

そして現時点で導きだせた方向性が3つです。

 

1、仮設住宅、住宅再建の建設をお手伝い

家を失った方々へは、仮設住宅、住宅再建が急務です。体育館での避難生活にも限度があります。建築基準法上、仮設住宅への居住は上限2年。裏を返すと、2回の冬をそこで過ごさなくてはなりません。そう考えると、断熱性や住み心地もあったほうが良いに決まっています。そこで、日本のスギ・ヒノキで仮設住宅ができないかと考えています。できればシンプルで、地元の工務店さんが施工できるような規格のものを。

材は全国から供給してもらえるようなネットワークができ、その建設費用を皆さんのご支援で賄う。そんな取組みができればと考えています。

暖をとるのに、ペレットストーブ(もしくは薪ストーブ)も併せて設置できれば、エネルギーの地産地消にもつながるのではという想いも持っています。

 

2、木質エネルギーの普及

more treesは設立趣旨のなかに持続可能なエネルギーに依拠した社会を目指す、とも掲げています。森に携わる組織としては、木質バイオマスをエネルギーとして有効利用する方向性を目指すのが本分だと思っています。もちろん、カスケード利用が前提ですので、材として利用できる部分は、きちんとそちらで使用しつつ、従来は未利用だった曲がり材や細い材などを適切に搬出して、エネルギー利用を図っていくのがベースです。

 

3、産業としての林業

今回、津波による大打撃を受けたのは沿岸部です。もちろん漁業を生業としている方が多いエリアです。ただ、我々森をベースとしている団体としては、直接的にお手伝いすることはなかなかできない。そこでmore treesは、林業/林産業の切り口で、地域づくりのお手伝いができればと考えています。

地域づくりへの想いは今に始まったわけでなく、設立当初から持っていたわけですが、我々としてできることはやはりそれに尽きるのかなと。

 

我々にできること。

それを念頭において、粛々と取り組んでいきたいと思っています。

前述したそれぞれの方向性で、また皆さんのお力が必要な局面が出てくると思います。

引き続き森と街、山と人をつないでいく役割を果たしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

水谷伸吉

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