more treesの森

013

インドネシア
東カリマンタン州

「森の人」オランウータンが暮らす豊かな熱帯雨林

インドネシアの熱帯雨林はアジア最大規模で、その森林面積は地球上に残存する熱帯雨林の約1割を占めます。しかし過去40年にわたる過剰な森林伐採や森林火災などにより、急激に森林消失が進んでいます。その大きな要因の一つが、パームオイルなどの生産を目的とした開墾のための火入れと、その延焼火災です。パームオイルは食用油や洗剤など、私たちの生活に身近な製品の原料に多く使われています。こうした生産物に端を発した火災の発生による森林消失は、日本に暮らす私たちにとっても決して無関係ではありません。

豊かな生態系を育む熱帯雨林には、インドネシア語で「森の人」を意味するオランウータンなどの絶滅危惧種を含む多くの動植物が生息していますが、度重なる森林火災等で生息地を奪われているのが現状です。こうした状況に、more treesは火災跡地の森林の再生を目指して、オランウータンの保護活動を行う現地の財団とともに、2016年より「オランウータンの森 再生プロジェクト in インドネシア」を開始しました。

本プロジェクトの対象地は、財団が所有するカリマンタン島(別名ボルネオ島)東カリマンタン州サンボジャ地区の約1,800ヘクタールの土地のうち、2015年の大森林火災で焼失した約266ヘクタール、東京ドームおよそ57個分にもおよぶ火災跡地です。

財団では現在200頭を超えるオランウータンを保護し、森に還すためのトレーニングを行っています。プロジェクトではオランウータンの餌となる果樹を植林するアグロフォレストリーをはじめ、在来種の植林によって森林の再生を図るとともに、繰り返し発生する火災に備え、防火帯や貯水池などのインフラ整備を行っています。また今後は植林体験やオランウータンのリハビリ施設の見学、熱帯雨林の散策など、オリジナルツアーを実施することで、インドネシアの森をめぐる現状を広く伝えていきたいと考えています。

「オランウータンの森 再生プロジェクト」公式サイト

サーカス団から保護されたオランウータン「ブジャン」
リハビリ中のオランウータン
施設内で保護されているマレーグマ
現地パートナー BOS財団 ジャマルティンCEO(左)と
2015年にオランウータンのリハビリ施設を襲った森林火災
植林の様子
現地パートナー BOS財団のみなさんと
貯水池
熱帯雨林を高さ40mから体感できる「キャノピーブリッジ」
マングローブを巡るリバークルーズ
リバークルーズ中に出合ったテングザル

プロジェクト詳細

プロジェクトナンバー
013
プロジェクト対象地
インドネシア 東カリマンタン州
プロジェクト期間
2016年3月~
緯度経度
1°03’00.2”S,116°59’19.7”E
対象地区詳細
Margomulyo,Samboja,Kutai Kartanegara,Kalimantan Timur
実施パートナー
Borneo Orangutan Survival Foundation(BOS財団)
カーボン・オフセットクレジット
TOP