高知県 中土佐町
こうちけん なかとさちょう
ヒノキとカツオの薫る町
中土佐町(なかとさちょう)は、四万十川(しまんとがわ)の上流部でもある山々に囲まれた台地部と、港や市場でにぎわう海岸部からなる、小さな町です。
四万十川流域にはヒノキを中心とした豊かな森が広がり、海岸部には入り組んだリアス式海岸が展開しています。森と川と海に恵まれた町は、小さいながらも、変化に富んだ地形によってさまざまな表情をもっています。
漁師町としても名高い中土佐町は、古くから黒潮の恵み、カツオが人々の暮らしを支えてきました。四万十川で採れるアメゴやアユなど、海でも川でも四季折々の味わいを楽しめる、食の宝庫でもあります。
一方、南部の尾根沿いに続く灘山(なだやま)自然林は、「魚(うお)つき林」と呼ばれる国有林です。魚つき林は古くから「土壌の養分を供給し、魚に餌や日陰などをもたらして、川や海の生物を支え、漁獲量を増やす」と考えられ、大切に守られてきました。
森と海は遠く離れた存在のようでいて、実は深くつながっています。豊かな海の恵みは豊かな森がもたらすともいえます。森と海、両方に恵まれた中土佐町は、まさにそのつながりを活かして発展してきた町です。
中土佐町産の材をふんだんに使って建設された久礼(くれ)中学校校舎は、木材利用優良施設として林野庁長官賞を受賞しています。木材は「more treesの森」の森林整備の実施主体でもある須崎(すさき)地区森林組合を通じて集められました。なかでも柱と梁には、樹齢100年のヒノキ530本が使用されています。神社仏閣で用いられる伝統建築様式を採り入れた、美しく力強い建築です。木の豊かな香りや温かさにつつまれながら、生徒たちは健やかに成長しています。
- 地域名
- 高知県 中土佐町
- 協定開始時期
- 2008年8月~
- 実施パートナー
- 中土佐町、須崎地区森林組合、高知県
- カーボン・オフセットクレジット
- J-VER / Jクレジット