多様性のある森づくり

多様性のある森づくりに向けて 多様性のある森づくりに向けて

スギ・ヒノキに偏る日本の人工林 スギ・ヒノキに偏る日本の人工林

日本の国土の約7割を占める森林のうち、約4割が主に木材生産のために戦後植林されたスギ・ヒノキを中心とした人工林です。日本には主要な樹木が500種類以上あるといわれている中、スギとヒノキの2種類が人工林の約7割を占めています。
日本は戦後、木材需要に応えるためにスギやヒノキを植林した結果、森林面積は増えたものの、森の多様性を欠いてしまいました。

more treesは、森の健やかさを取り戻すために地域の実情に合わせ、主にスギやヒノキなどの人工林に対し「木を育て、適切に伐り、活用することを目的に間伐」を基本とする森の保全活動を行ってきました。
しかし、生活スタイルが変化したことで木材需要が低下し、林業が衰退した今、この先も手入れがされないであろう人工林が増えています。また、森林を構成する樹種が単一であること自体がさまざまなリスクにつながっています。

※人工林のうち「スギ」「ヒノキ」「その他」に記載した割合は、
人工林面積に占める割合を指します(出典:林野庁

単一な樹種の森が抱えるリスク

  1. 環境面でのリスク病害虫が拡大しやすい。自然災害の防止機能が最大限発揮されない。
  2. 経済面でのリスク特定の樹種の木材価格が下落した場合に、経済的に大きなダメージを受ける。
手入れがされていない単一な樹種の森林

将来を見据えた「多様性のある森づくり」 将来を見据えた「多様性のある森づくり」

植林されたのに有効活用されずに放置されているスギやヒノキの森を、単一樹種のみでなくさまざまな樹種を混在させた森林に更新していくことが必要です。そこで、「多様性のある森づくり」として、収穫期を迎え伐採された土地や、木材生産に適さない土地に植林されたために今後も手入れされる見込みがない森林を転換させていきます。

「多様性のある森」へ転換する4つのメリット 「多様性のある森」へ転換する4つのメリット

  1. さまざまな樹種を植えることで、病害虫や自然災害に強い森になる。
  2. さまざまな樹種を植えることで、木材価格の下落に対するリスクを軽減する。
  3. より自然に近い森林となる。
  4. 土砂災害を防止する機能や生物の多様性を保つ機能など、森林が持つ多面的な機能を最大限に発揮する。
複数の樹種で構成される多様性豊かな森林

多様性のある森づくり ニュース

※ 本ページは、独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成(一部)を受けて制作しました。

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