苗木は3年生に任せた!北海道美幌町 旭小学校と進める森づくり
9月26日(木)、北海道美幌町 旭小学校の子どもたちと森づくりイベントを行いました。参加してくれたのは1年生~3年生まであわせて70人。種採り、葉っぱスタンプ、ツリーイング、植林体験と、学年ごとに活動を変えて楽しんだ1日の様子をご紹介します。
■お宝さがすぞ!な1年生
1年生のみんなは、小学校から車で15分ほどの場所にある美幌みどりの村へ宝さがしに出かけました。さがすお宝は苗木として育てる「種」。子どもたちにも身近などんぐりをつけるミズナラやカシワ、クルミの実であるオニグルミなどはすぐに見つかりました。一方、羽根がついたイタヤカエデや真っ赤な果実のナナカマド、小さなシラカンバのタネなどはちょっと意外だったよう。「これもタネ!?」と驚きながら探し回った結果、今年は種が豊作なこともあり想像以上に集まりました。
▲イベントをご一緒いただいた美幌博物館学芸員 城坂結実さんお手製の宝箱。誰でもパッとわかる種見本を用意し、いろんな形の種をまぜて子どもたちの好奇心をくすぐる素敵なアイディアでした
▲急斜面でもかまわず歩き回りながら「これなあに?」と質問にくる子、「見てみて!」を袋の中を見せにくる子など、それぞれのペースで種採りを楽しむ子どもたち
拾った種が最後に回収されると残念そうにしている子もいましたが、「今日拾った種を持って帰ってみんなで育てるんだよ~」と話すと、喜んで渡しにきてくれるかわいい1年生でした。
■デザイナーにクライマー?!大変身な2年生
お次は2年生。1年生と同じ美幌みどりの村で「葉っぱスタンプのバッグづくり」と「ツリーイング」を楽しみました。まずは好きな葉っぱを集め、好きなインクでスタンプを押して、コットンバッグを思い思いにアレンジ。葉っぱではなくどんぐりをスタンプにしたり、自分の指で描いたりと、それぞれの工夫も光るバッグが続々とできあがりました。
続いて大きな木の下へと移動した子どもたちは、腕利きのデザイナーから勇敢なクライマーに変身。ヘルメットをかぶり、頑丈そうな道具を身に着け、ロープを使った木登りとして知られるツリーイングに挑戦しました。
登り方のコツをつかんでぐんぐん高いところまで登っていく子、高いところが怖くてなかなか上までいけない子などさまざまでしたが、ふだんなかなか見られない景色を味わいながら、木と触れ合う時間となりました。
▲ツリーイングの場は、美幌町ご出身で「観光と自転車と」代表や「ピポロアイヌ文化協会」会長を務められている河本真由子さんにリードいただきました
■苗木を託された3年生
3年生には、苗木を山に還す作業を任せました。旭小学校の敷地で2年かけて大切に育ててきた苗木なだけに大役です。植える場所は、学校から車で25分ほどのところにある「BOTANISTの森」。法人参加型プログラム「企業の森」のひとつとして、BOTANISTさんと協働で森づくりを進めている場所です。
苗木の植え方などひととり説明が終わると、子どもたちはシャベルと苗木をもって一目散に植え場所へ。苗木の根がしっかりと埋まる深さまで土を掘るのはなかなか大変そうでしたが、丁寧に掘り進めて植えてくれました。
▲植える場所の目印にさしていた木杭を、植え終わった苗木の周りにさしはじめる子も。2年分の愛のつまった苗木のボディーガードですね
植林体験のあとすこし時間が余ったので「種採りをしに行く?」と訊いてみると子どもたちは大喜び。実はこの子たちが1年生だったとき雨で種採りが中止になってしまったので、2年越しの種採りが叶いました。
▲大役を果たした3年生、いい表情でした。拾った種は、1・2年生へのプレゼント?
小さな種から苗木を育てながら、子どもたちの成長も感じられる旭小学校との森づくり。苗木と子ども、ふたつの宝ものの成長を楽しみに、これからも活動を続けてまいります。
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※ 本件は、独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成(一部)を受けて実施しました