【コラム】海外販路へのチャレンジ~NY編(前)
水谷です。
今年度取り組んできた、海外輸出チャレンジの締めくくりはニューヨークでした。
やはり、マーケットのサイズ感として無視できないアメリカ。そのアメリカでどこを攻めるか?
短絡的かもしれませんが、そりゃやっぱりニューヨークです(笑)
ニューヨークで展開するうえでは、これまでのパリや東南アジアの経験を踏まえて次のような方向性でいこうと考えました。
①展示会には出展せず、市内のショップやギャラリースペースなどで展開する
インテリアの展示会では、JAPANブースが設けられることもよくあります。ですがおそらく、ボクらのプロダクトってそこまで「和」を感じさせるものではないと思うんですね。
確かに国産材を使ってますし、スギやヒノキの木目は独特なテイストがあります。ですがボクらとしては伝統工芸品ではない切り口で打ち出すべきだと自己分析してます。
もちろんJAPANブースではないゾーンを選ぶこともできます。ですがニューヨークでも展示会への出展ではなく、消費者の反応もダイレクトに感じられる市内のショップやギャラリーでエキシビジョンをやる、という方針に至りました。
②現地のアーティストとコラボレーションすることでローカライズする
これは①にも通ずるのですが、「Made in Japan」ならまだしも、「Cool Japan」を前面に打ち出してしまうと、下手をすれば単なる日本文化の押し付け・押し売りになってしまいかねません。
「ほら、日本文化ってこんなに洗練されていてクールだろぉ?」
っていうコミュニケーションだと、確かに海外の日本好き、オリエント好きな人は振り向いてもらえるでしょうけど、そうではない一般の人にはピンとこないどころか、むしろ逆効果の危険性すら感じてしまいます。
東南アジア編 でも書きましたが、ボクらは「ローカライズってなんだろう??」という模索を続けています。そこでやはり前述したように、ニューヨークで活躍するアーティストさんとコラボレーションすることで少しでも現地色を盛り込むことも、ローカライズなのではと考えました。
同時に、アート性を持たせることでいわゆる従来の玩具とは違い、「大人な玩具」として差別化できるとも考えたんです。
こんなことを考えながら、どんな場所でどんな展開になったのかはまた次回。
後編はこちら
水谷伸吉