【コラム】地下水サミット(福島県川内村)
福島県川内村に行ってきました。
ここはいわき市の北隣、双葉町や富岡町といった海沿いの町から一つ内陸に入った村。
人口は3,000人程度で、ピーク時の半分だといいます。
この村とちょっとしたご縁があり、村長はじめ村役場の方々らと座談会を行ないました。
聞くところによると、村はかつて炭鉱の坑木用としてアカマツ材の生産が盛んだったといいます。
結果として、今でも人工林の6割がアカマツ。そんな地域に初めて出会いました。
なので今回は、ホントにアカマツ林をよく目にしましたね。
今は間伐材をチップにして、エネルギーとして利用しようと試みています。村営の温浴施設でもチップボイラーが使われていました。
今後はエネルギーの地産地消を目指すといいます。
感じた問題は、いかにして低コストで搬出するか。今回現場は見ませんでした、チップにするのであればフォワーダーで丁寧に運ぶ必要はないでしょう。言ってみれば新潟市秋葉区で行われているような搬出も一つのヒントになると思うんです。
いずれにせよ、林業は村にとって主要産業。
隣町には原発という雇用源があるが、この村にはありません。
村長はじめ皆さんから、何とかしたいという強い意志を感じました。
それと、2011年11月10日には、この川内村で「地下水サミット」が開催されるらしい。
川内村は、上水施設を保有せず、地下水に依存しています。
来年で3回目となるサミットには全国から15程度のこうした自治体が集まる予定とか。
森と水、つながってます。
この村はモリアオガエルの産卵地としても知られています。詩人の草野心平もこのカエルを愛していたとか。
林業が盛り上がって、村に人もカエルかな??
水谷伸吉