ストーリー

【コラム】フィジー②

引き続きフィジー滞在記。

前日に続き、ロマワイ村を訪問。

今回は村でモーターボートをチャーターし、村を流れる川から河口へ。

両岸は結構ちゃんとしたマングローブ林に覆われていました。

進むことおよそ10分で河口へ。

一気に外海が開ける。

そこには、知人(今回の調査をお誘いいただいた方)の支援によって2004年に試験植林がされているはずですが・・・

ありました!

知人によると、1haにおよそ10,000本を植えたとのこと。

あまり活着がよくないかも、と聞いてましたが、思いのほか根付いていると思います。

ただ、ざっと平均樹高は130cm程度。

樹種にもよるとは思いますが、生育はスローペースのように感じました。

干潮をまち、いざ上陸。

干潟はかなり足場が悪く、歩くのに一苦労。

地面に無数のカニの穴が開いているだけでなく、ハマグリ大の貝もいたるところに落ちている(というか生息している)。

聞くところによると、この周辺も以前はマングローブで覆われていたといいます。

東南アジア諸国でよく見られる、エビの養殖池の造成といった形跡は少なくともこの地域にはなく、減少の原因は建材や薪炭材としての利用がほとんどだそうです。

翌日は、島の北西部にある村へ飛び込み調査。

そこはインド系フィジー人の集落で、サトウキビと漁業で生計を立てていました。

ちなみにそこで話をした老人は、二世代前がインドのデリーから移住してきて今に至るとのこと。

イギリス植民地時代の爪痕がこんなところにも残っています。

ちなみにフィジー人の3分の1強はインド系(残りはネイティブフィジー他)。宗教も、ネイティブはクリスチャンですがインド系はヒンズー、一部イスラムと多様で、

こんな(といっては失礼ですが)南太平洋の島嶼国がそこまで多様性に富んでいることを改めて実感しました。

少なからず歴史に翻弄されている国です。

 

水谷伸吉

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