「SDGs達成のカギを知る~企業活動と生物多様性・森林の関係とは~」セミナー開催のご報告
11月26日、六本木のアカデミーヒルズにて、more trees主催セミナー「SDGs達成のカギを知る~企業活動と生物多様性・森林の関係とは~」を開催しました。
まず始めに基調講演として、アミタホールディングス株式会社の本多清氏にご登壇いただき、「SDGsと生物多様性」をテーマにご講演いただきました。
・生物多様性は、私たち人間の生活にとって欠かすことのできない衣食住などのライフラインに直結していること
・生物多様性こそが、2015年に国連サミットで採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」の根幹であること
・生態系システムに学ぶ、経済社会の中で企業に求められる「分解者」としての役割
など、生物多様性の基礎知識や、いま企業に必要とされている環境戦略や活動内容について、わかりやすく解説いただきました。
パネルディスカッション「企業価値を高めるSDGs戦略とは」では、基調講演に引き続き本多清氏、そしてサントリーホールディングス株式会社の内貴研二氏にご登壇いただきました。
冒頭、ファシリテーターを務めたmore trees事務局長の水谷より、国産材の活用やグリーンツーリズム、カーボン・オフセットなどを含めた森林保全活動が、SDGsの17目標のうち14目標に寄与できる理由についてご紹介しました。
続いて、サントリーホールディングスの内貴研二氏より、サントリーグループの歴史や理念とともに、「水と生きる」という言葉に示されるグループの水資源への考え方や、自然環境の保全・再生への取り組みについてご紹介いただきました。
また、内貴研二氏からは、
・SDGsの採択前から事業の持続可能性を考慮した活動を続けてきたが、それがSDGsの「目標6」として掲げられている「水・衛生」と合致したことで、その意義を再認識する機会になった
・2014年から3年間にわたり、約7,000名の社員が水源地の森林整備を行う「天然水の森」での研修に参加し、
自社の事業活動と森や水などの自然環境とのかかわりを体感する機会となった
など、具体的な取り組みの事例を数多くご紹介いただき、来場者の関心を集めていました。
本多清氏からは、
・一見、生物多様性とは無関係に思える企業でも、自社が関わる地域との交流を通じてその土地の生物多様性の再生活動に取り組んでいる事例がある
・活動を通じて企業の資産である社員の満足度や意識を向上させることも、企業の利益に直結するSDGsへの取り組みになるのではないか
といったお話をいただき、さまざまな業種で活かせるSDGsの取り組み方を学ぶことができました。
企業担当者の方をはじめ、大変多くの方々にご参加いただき、SDGsへの関心の高さを感じると同時に、具体的な取り組み方法が見えにくく、企業として対応に苦慮されている様子も伺えました。
今回のセミナーによって、SDGsの考え方だけでなく、生物多様性や森林といったキーワードの中に取り組みのヒントがあること、そしてその具体例に触れる貴重な機会になったのではないかと思います。SDGsへの取り組みを通じて企業価値をより一層高めていくことができる、そのための気付きを得ていただけていれば幸いです。
ご登壇・ご参加いただいた皆様、ならびにセミナーの開催にあたりご協力いただいたすべての皆様に、改めて感謝申し上げます。
more treesでは、SDGsへの取り組みに関するご相談も承っていますので、お気軽に下記メールアドレスまでご相談ください。
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