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※2019~2023年度の累計実績です
一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ)は、 音楽家 坂本龍一が創立し、建築家 隈研吾が代表を務める森林保全団体です。
いま世界は、気候変動や生物多様性の危機など、森林の減少や劣化がその一因といえるさまざまな問題を抱えています。
問題を乗り越え、森と人がずっとともに生きられるように。
そして、人が森からずっと恵みを受けられるように。
森林保全団体more treesは、「森と人がずっとともに生きる社会」の実現を目指して活動しています。
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世界では森がどんどん消失しています。特に問題となっているのが、豊かな生物多様性を支える熱帯雨林などの減少。地球規模での森林減少は、気候変動に大きな影響を与えています。
一方、日本は国土の約7割が森林に覆われています。世界有数の森林大国にもかかわらず、適切な手入れが充分になされず森は健やかさを失っています。
また、日本には主要な樹木が500種類以上あるといわれていますが、森林の約3割がスギとヒノキの2種類のみ。森林の多様性が失われている状態です。
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地球上のどこに暮らしていても、人は「森の恵み」を受けて生きています。生命を育み、風土を生み、暮らしを支える森は、あらゆる生き物にとってかけがえのない拠りどころです。
しかし、私たちの多くは森との関係性を見失いつつあります。技術の進歩や経済の発展により便利で快適な生活が手に入りましたが、このままでは私たちは大切な拠りどころを失いかねません。
「森と人がともに生きる社会」の実現。
そのために、私たちは長期的な視野を持ちながら、いまできることを探し、考え、実践しています。
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more treesは地域の実情や風土に合わせて「木を植え、育て、適切に伐り、活用すること」を基本とした森の保全活動を行っています。
大切にしているのは「都市と森をつなぐ」こと。
活動を通じて森の恵みを都市へ届け、都市からは森の恵みの価値を受け止めた人々の想いや、経済的な対価を森に返すことで、森と都市のあらたな関係性を紡いでいます。
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植林・育林 〜多様性のある森づくり〜
国内外で、植林と継続的な森の手入れに取り組んでいます。下草刈りや間伐、枯れた苗木の植え替えなどの育林の作業も森づくりの一環です。こうした植林や育林を、more trees は「多様性のある森づくり」と呼んでいます。
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木材利用
国産の木を活用したmore treesオリジナルプロダクトの企画・販売のほか、企業のノベルティや空間づくりなどをプロデュースしています。
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カーボン・オフセット
企業活動などにより排出されたCO2を、more treesの活動地域の森林が吸収したCO2によって相殺(オフセット)する、森林由来のカーボン・オフセットサービスを提供しています。
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講演/イベント
都市に暮らす人々に森をもっと身近に感じてもらえるようなイベントやワークショップ、森の課題や魅力を伝える講演やセミナーを開催しています。
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各地域の行政機関、財団、森林組合、林業家、職人、住民の方々をはじめ、
専門家やご寄付をいただいている企業、個人の皆さまと協働で森づくりに取り組んでいます。
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

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
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友人であり、最も敬愛する芸術家であった
坂本龍一さんの跡を継いで、
more treesを率いることになり、
大きな責任を感じています。
単にmore treesという組織のバトンを
「教授」から渡された責任だけではなく、
地球環境に対する責任という、
とてつもなく大きくて重いバトンを
渡されたのだと、僕は感じているのです。
そのような大きな責任感が、
本来とてもシャイであった「教授」を動かし、
その志に、様々な人達が心を打たれ、
more treesの今があるわけです。
その「教授」の初心を決して忘れることなく、
このバトンを、
世界の人につなげ、
世界の森につなげたいと考えています。
代表 隈研吾
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